飛行機と寛容の精神

昔からメカニズムは大好きで、特にメカの塊のような飛行機は愛していると言ってもいい。初めて乗った飛行機は、セスナ172(多分)だと思うが、市内の遊覧飛行だった。ちょうどそのときに黄金山の方で火事があって、機長さんが一周余分に旋回してくれたので得したなと喜んだが、一緒に乗った弟は真っ青な顔で降りてきたのを覚えている。機長さんが、下を目視するために機体をかなり傾けて、といっても30度位だと思うが、旋回したのが効いたらしい。その次は、随分と間隔が開いて、戦後国産初となったYS-11だった。我が国自慢の飛行機ということで、わくわくして機体に向かったが、近づいていくと外板が何だかぺらぺらで、ところどころ凹んだように見えて不安を覚えた。飛行機の外板は、金属製機ではジュラルミンというアルミニウムの合金で軽くて強度のある金属がメジャーである。軽くするために強度上問題のないレベルまで薄くするので、ペラペラのような印象を持つわけだ。ちなみに、ジュラルミンはアルミニウム合金であるため溶接ができない。どうするかというと、一枚一枚リベットという鋲で枠にネジ止めしていくのである。大変な作業だ。そして、枠の中に客室と飛行に必要な機材をとめていくのだが、機材は大きく分けるとエンジン関係の機材とその他の機材に分けられる。動力機では、飛行中は常にエンジンが動いていていて、もし止まると墜落するので、エンジンは最も重要な機材なのである。したがって、信頼性が最も重要である。どのエンジンが信頼できるかは、長い稼働実績があるかで決めるのが安心だ。エンジンは、動いている間は稼働試験をしているようなものなので、発見された不具合はフィードバックされ、常に改良されている。初めから完璧な機体などない。長く多く飛んでいるうちに、より安心な飛行機になるのである。よく落ちませんかと質問する人があるらしいが、厳密に言えば、飛行機は空気より重いので必ず落ちる。ナンセンスな質問である。普通は落ちませんと言われたら満足するべきである。オスプレイと787が評判が悪いようだが、どちらも新機軸の飛行機なので、最初は仕方がない面もある。気になる方は、飛行実績が溜まるまで搭乗を見合わせるのがよい。なお、熱気球は空気より軽いが、バーナー事故の危険性はエジプトの事故に見られるとおりである。では、バーナーのないガス気球ならいいかというと、水素ガス気球は大爆発の危険があるし、爆発しないヘリウムは分子が小さいので量を保持するのが難しいらしい。どれも一長一短であって、ベターな回答で満足するしかないということだ。物理や工学の理系の世界でこうなのだから、法律や社会科学の文系の世界ではなおさらである。筋はとおさなければいけないが、寛容の精神も大切だと思う。(平成25.7.21)【弁護士 森川】

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