新潟県弁護士会の平哲也会長の「おかしいだろ、これ。」の会長声明

 今日はもうブログを1本書いたのですが、余りにも不快なのでコメントしたいと思います。
新潟県弁護士会の平哲也会長の「おかしいだろ、これ。」の会長声明についてです。

まず、これは政治的発言そのもので、強制加入団体である弁護士会がなすべき声明ではありません。当たり前のことですが、法はすべての国民に等しく平等に適用されなければならず、その法の執行に携わる法曹(裁判官、検察官、弁護士)は、その職務の執行にあたっては公平性を疑われないように矜持を守るべきです。もちろん、個人的見解の表明は自由ですが、弁護士会は個々の弁護士を監督する役割を担う公的な存在であり、その中立性を疑わせるような行動をとってはなりません。これでは、新潟弁護士会は、公式に現政権の政策に反対の立場をとっていると受け取られても仕方がありません。

第二に問題なのは、その表現方法です。
結論だけをスローガンのように大きな文字で表示していて、表現方法が扇情的であり品位に欠けます。しかも、理由が書いていない。法とはコンセンサスであり、コンセンサスに至るためには結論に至る過程、つまり理由を示すことが必要不可欠です。法律の勉強のイロハであり、叩き込まれているはずなのに、何の理由も示さず、どこがおかしいのかも示さず、結論だけを大文字で書いている。これが、法律の専門家で構成される弁護士の団体が出す声明とは思えません。

第三に、法曹とは思えない適当さで結論だけ書いているので、想像するしかないのですが、多分参議院での可決方法のことが言いたいのではないかと思います。強行採決といいたいのでしょうか。しかしながら、可決過程に憲法の定める手続違反はないように思います。違法でもないのになにがおかしいのか、なぜ声明を出さなければならないのか、弁護士なら違法と主張する手続を特定し、非難の理由を明らかにするところですが、それがない。もし、多数で押し切ったのがけしからんというのなら、民主主義の否定になります。ちなみに、会長声明は多くの弁護士会では常議員会という諮問委員会の諮問を経て出されます。常議委員会の採決は多数決です。この会長声明に新潟弁護士会員全員が賛成したとはとても思えませんので、常議委員会の賛成多数で出したのでしょう。何がいいたいかというと、自分は多数決で反対を押し切っておきながら、国会の多数決は否定するというのは信義に反するのではないかということです。

 私も単位会の副会長を経験し、会長声明の取り扱いには苦労しましたが、こんな会長声明は見たことがありません。弁護士会の役員には重い責任があるはずで、慎重に品位を失わないように行動してもらいたいものです。
(H27.9.20)【弁護士 森川】

弁護士ブログランキングに参加しています。よろしければクリックをお願いします。
にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村

この記事へのコメント